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小中学生から多い質問 
 
 
「Q&A火山噴火」
に寄せられた意見集
 
 
  
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Jan. 2012. The Volcanological Society 
of Japan. 
kazan-gakkai@kazan.or.jp
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身近の火山:東北地方
荒雄山 |  
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Question #3484
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| Q | 
宮城県玉造郡の荒雄山は、地形図で見るとどう考えてもカルデラか、クレータのように見えます。また周辺には沢山の温泉があることからもどちらかと思うのですがいかがでしょうか。また北海道の赤井川はカルデラではないかという質問が出ていますが、クレータの可能性はないのでしょうか?
(11/20/02)
 
保坂 文隆:技師:49
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| A | 
まず,ご質問中の「クレータ」とはどのような意味で使われているのでしょう 
?日本語でクレーターと言う場合には,一般に成因と関係なく円形の凹地形を 
示します。その大きさは様々です。火山噴火でできた場合には火山性クレータ 
ー,隕石衝突でできた場合には衝突クレーターなどと呼ばれます。月や惑星の 
地形に対してよく用いられる言葉ですが,地球の地形に対しても用いられてい 
ます。一方,カルデラというのは大きな火山性の凹地形のことです。「火口」 
は火山性の凹地でもカルデラより小さいものを指し,その英訳もcrater(クレ 
ーター)です。ですから,ご質問の中のクレータという言葉をどのような意味 
で使われているかがわからないと,残念ながらカルデラなのかクレーターなの 
かという質問へは答えようがありません。
 
さて,ご質問のカルデラかクレータに見えるという「宮城県玉造郡の荒雄山」 
というのは,荒雄岳を中心とした直径約10kmの凹地形のことかと思います。こ 
れはまさしくカルデラです。鬼首カルデラと呼ばれており,ここから噴出した 
火砕流も確認されています。関連する質問が#2579にもありますので,ご覧く 
ださい。
  (11/21/02)
 
大場 司(東北大学・理学部・地球物質科学科)
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