火山学者に聞いてみよう -トピック編-  

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「Q&A火山噴火」 に寄せられた意見集


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Jan. 2012.

The Volcanological Society
of Japan.

kazan-gakkai@kazan.or.jp

身近の火山:北関東・甲信越地方

大沼池


Question #1626
Q 志賀高原にある大沼は志賀山の溶岩流によるせきどめで、できた沼だと聞いていますが、なぜ強酸性の沼になったのですか? (03/16/01)

もみん:中学生:15

A 大沼池の東方,約1kmのところに赤石山があり,その西山麓には赤石沢という河川が あります.この河川の源には硫酸イオンを含む強酸性の鉱泉が存在し,そのpH は 2.8と,大変低いことが知られています.この強酸性の水が赤石沢を流れ下り,大沼 に注ぎ込みます.そのために大沼は酸性の湖になってしまい,魚が生息していないそ うです.赤石山の南にはガラン沢という沢があり,火山ガスが発生している場所があ ります.さらに南にゆくと草津白根山という活火山があります.赤石山は活火山では ありませんが,もしかしたら,昔の火山活動の名残で強酸性の鉱泉が湧き出している のかも知れません.(参考文献:「大地が語る信州の4億年」信州大学「信州の4億 年」 編集委員会編,郷土出版,1600円,ISBN4-87663-262-6) (3/21/01)

大場 武(東京工業大学・火山流体研究センター)