火山についてのQ&A |
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Question #6342 | |
Q |
火山の中の深成岩はどうしてマグマの熱で溶けないのですか? またマグマが周りの岩石を溶かしきらないでいるのはどうしてですか? マグマがなくなることはないのですか? 今授業で習っていて疑問に思ったので、ぜひ教えてください。 よろしくお願いします。 (01/11/07) ゆう :中学生:13 |
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A |
マグマの熱によって周りの岩石が溶けることはあります.どのような時に溶けやすいかというと,簡単に言えば,マグマがとても熱くて,周りの岩石が溶ける温度よりも十分に高い場合です.また,周りの岩石の元々の温度が高い(溶け始める温度に近い)ほど溶けやすくなります. では,マグマが熱ければ周りの岩石をどこまでも溶かし続けられるかと言うと,そうはなりません.周りの岩石を暖めて溶かすことによって熱を奪われるため,マグマの温度が下がってしまい,ある程度のところでそれ以上は周りを溶かすことができなくなるためです. 地下に溜まっているマグマは,地上に噴火するか,そうでなければ時間とともに冷えて固まっていきますので,そのままではやがて無くなってしまいます.しかし,噴火を繰り返しているような火山では,地下のもっと深いところ(マントル)から新しいマグマが次々と上がってきますので,マグマは簡単には無くなりません.ただし,何十万年という長い時間で見ると,マントルからのマグマの補給もやがて途絶えてしまい,火山はその寿命を終えることになります. (01/11/07) 東宮昭彦(産業技術総合研究所・地質調査総合センター 地質情報研究部門) |