火山についてのQ&A |
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Question #30 | |
Q |
私はテレビや写真でしかマグマを見たことがありません。特別な許可なくして、近距離からマグマを肉眼で観察できるところはあるのでしょうか? 学問的な質問でなくて申し訳ありません。
(6/12/97) |
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A |
マグマといっているのはおそらくオレンジ色に輝くドロドロしたもののこと だと思いますがこのような状態の溶岩は1000℃くらいの温度をもっています 一般に、近距離まで近づくことは危険です。 そのような溶岩流は火山噴火の際に地表に現れるものですから突然の噴火に 遭遇できれば、許可無くして観察できる可能性があります。しかし、いつ何処 で噴火が起こるかを予測することはできませんし、そのような可能性の高い場 所で待ち受けることは非常に危険です。 ところが、地球上の火山の中には、定常的に噴火をし続けている火山がいく つかあります。そのような場所では、「マグマ」を見ることができる場合があ ります。 ハワイ島のキラウエア火山では1983年からずっと噴火が継続中です。溶岩流 の流れは気まぐれで、日々刻々と変化しますので、観光客の行ける場所のすぐ そばまで流れてくることもあります。そのような溶岩流を見るための展望台な ども整備されています。ヘリコプターで上空から溶岩流を見るツアーがあっ て、たいそうな人気です。もし、これを肉眼で近距離というのならば、特別 な許可無く、お金を払えば誰でも見ることができるわけです。 1950-51年の伊豆大島三原山の噴火では、多くの人がオレンジ色のマグマを 見に行き、魅せられたように、溶岩湖に身を投げる人が続出し、大きな社会 問題となりました。というようなこともありますので、十分にお気をつけ て。 千葉達朗(アジア航測株式会社)
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