火山についてのQ&A |
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Question #1575 | |
Q |
今度野外活動で山形蔵王に行くのですが、なぜ御釜には水がたまって、水の色が緑色なのでしょうか??火山となにか関係があるんですか?教えてください。 あと御釜について色々教えてください (02/17/01) 寺岡中学1年M、S:中学生:13 |
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A |
御釜はまさに火山活動によって形成されたものです。今から1000〜2000年前の噴火 よってできた窪地(火口)に水が溜まってできたと考えられています。溜まった水 は、地下から沸きあがってきたもの、雨水、雪解け水が集まったものです。御釜の湖 水が緑色であることの理由は、やさしそうで難しい問題です。湖水の色は、含まれて いる物質の色、その数、あるいは周囲の風景の色などによって決まります。御釜の場 合、酸性度が強くて、緑色の藻などは多く棲んでいないでしょう。また、御釜の周り は黒色、褐色、赤色などの岩でできていますから、その色が反射して緑色に見えるこ ともないでしょう。そうすると、含まれている物質(20マイクロメートル以下の非常 に小さいもの)の数によると考えるのが適当なようです。数が少なくてとても透明度 が高いと青く見えます。それよりも透明度が少し低いため緑色に見えるのではないで しょうか。御釜はこれまでに何回も噴火を繰り返しています。その活動が活発化する ときは、湖水の色も地下から沸き上がってきたイオウなどのために乳白色になった り、様々な変化が見られます。 御釜の周りは、夏でも白っぽいく見えます。近づいてみると白いものは雪ではな く、粘土質の物質です。これは、明治28年の噴火のときに、湖底に溜まっていた泥が 撒き散らされたものと考えられています。また、御釜の東方には、御釜より少し古い 時代にできた火口跡も見られます。注意して見てください。 (02/19/01) 伴 雅雄(山形大学・理学部・地球環境) |