火山についてのQ&A |
≪前のQ&A≪ ≫次のQ&A≫
|
Question #1209 | |
Q |
三宅島の雄山の火山の形は,成層火山,盾状火山のどちらに分類されているのでしょうか。 中学校の教科書では,ハワイのキラウエア火山と同じ分類で,溶岩のねばりけが少ないグループに入っています。HP上の文献では成層火山とされています。 どちらを生徒に教えればよいでしょうか。 (10/31/00) 木村 紳一:塾講師:50 |
|
A |
三宅島は玄武岩溶岩からなる成層火山です。盾状火山とは、古代ヨーロッパの兵士 が手に持っていた盾(今の日本では機動隊が持っているジュラルミンの盾?)をちょ うど伏せたように、傾斜が数度程度の非常に緩い斜面からなる火山のことで、その典 型がハワイのキラウエアと紹介されています。これは粘り気のたいへん小さな(低 い)玄武岩溶岩が山の中央にある火口から四方八方に流れてできたものです。三宅島 の溶岩はキラウエアの溶岩ほど粘り気が小さくはありませんが、桜島や雲仙に噴出す 安山岩やデイサイトの溶岩よりは粘り気のない玄武岩です。溶岩が流れる時の粘り気 は、溶岩の化学組成、温度、含まれる結晶や気泡の量などによって大きく異なりま す。 (11/06/00) 中田節也(東大・地震研究所・火山センター) |